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「ネオテニー・ジャパン」山口晃アーティスト・トーク
「ネオテニージャパン」会場で行われた山口晃さんのトークに行ってきました。写真は開演前から置いてあったホワイトボードに山口さんが描いた奈良美智さん風イラスト。「『奈良さんのトーク!?』と間違えて入って来る方がいるかもしれません」と客寄せのために描いた、とご本人談。 以下、いつも通りのホワイトボードに描いた絵とトーク概要をメモしたものをまとめて行きます。 まずはコレクターである高橋先生とのエピソードを。「ある程度の大きさの画が売れたのは高橋先生が初めて。それが売れたという話を聞いた評論家の先生が『え?あのイロモノが売れた!?』とおっしゃったのを昨日の事の様に覚えておりまして。…高橋先生とは関係ありませんね」 ←カメラ目線なのは気のせい? 山口さんから見た「ネオテニー(幼形成熟)」にふさわしい作家は?との質問に対して。「でき(やよい)さんとか、佐伯(洋江)さんの描き方ですね、ああいうストロークで画面を埋めて許される方って言うんでしょうか、物が結実する前の感じ。こういうのを見ると『あぁ、これでいいんだー』と思いますね。僕らの学生時代はそれはやっちゃいいけないことだったので、今そういう自由な作風を見ると『あぁ、これがネオテニーってことなのかな』と思います。」 奈良さんとのエピソード。「昔、奈良さんにサインをいただいた事がありまして、ずいぶん後にお会いした時にそれを話したら暗い顔をなさって『売らないで下さいね』と。サインだけではなく絵まで描いて下さっていたので、横でそれを小山(登美夫)さんがハラハラしながら見ていたという。」 芸大時代のお話。「ついこの前まで予備校で一緒に絵を描いていた友人がある時から作品と称して、突然スピーカーを並べてみたり、地面に白い粉を撒いてみたりという行動に走る時がありまして。わたくしそれを『ゼイリブ』(J・カーペンター監督のホラー)な瞬間と呼んでました。そんなことがあると、絵なんか描いてると取り残されるような気になったものです。」 おなじみの大和絵で使う雲の効用について。「あちこちで何度も話してますが。すーーっと視線の流れが生まれるわけですね。雲を境にして全く違う世界が描けるのです。一番便利なのは『納期』!雲をさっと描くと一週間分くらい飛ばせるわけです。『洛中洛外図』で雲をさんざん使っている意味がわかりましたよ。『首を落とされないために雲を描いたんだな、この絵師』と、時空を超えて手を握り合ったような気がいたしました。」 最後は傘を持つQちゃんで。かわいい〜。 終演後は臨時のサイン会。人がはけた頃を見計らって「お疲れさまでございました〜」とご挨拶に。お気に入りの「當世おばか合戦―おばか軍本陣圖」ハガキにサインをいただきました(右が表)。Qちゃんがツボだったのでお願いしたら「人さまの作品でいいんでしょうか〜」と言いつつ、サラサラっと描いていただきました。どうもありがとうございました! あいにくの土砂降りの中でしたが、立ち見が出る程の盛況ぶり。前回の「出品作家トーク」に比べ、大変盛り上がっていた気がしました。やはりソロトークならではですね。楽しかったです! Trackback
上野の森美術館で開催中の
「ネオテニー・ジャパン ― 高橋コレクション」展関連イベント
山口晃アーティスト・トークに参加して来ました。
トークショーの内容の前にまずは山口晃さん新刊のご案内。
羽鳥書店さんより、7月下旬に東大出版会のPR誌『UP』に
| 弐代目・青い日記帳 | 2009/06/06 2:34 PM |
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