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「ハンナ・アーレント」

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第2次世界大戦中のナチスドイツの蛮行については、加害者と被害者両方の立場から様々な作品によって語られて来たけれど、ハンナ・アーレントはユダヤ人でありながら、その両方から非難された存在。「ニューヨーカー」誌に掲載されたアイヒマン裁判の傍聴記は当時大きなセンセーションを起こし、ついには教職を追われることになる。映画ラスト近く、おそらく一番の見所はこの最後の講義のシーンだろう。熱狂的な拍手で送る教え子たちと対比して、怒りを込めて席を立つ大学関係者、そして絶交を言い渡す長年の親友。彼女が名づけた「悪の凡庸」という言葉は「思考することを放棄した人間はモラルまで失う。それによってごく平凡な人間が残虐行為に走る」と学生に語り、「わたしが望むのは、思考することによって人間が強くなること」と締めくくる。簡潔かつ真理を突いた言葉だ。
なんとなく不穏な空気が漂う現代だからこそ「思考するということ」の大切さを教えてくれた作品。今後もあちこちで細々と公開予定なのでぜひ。劇場情報はこちら
2014.03.07 Friday 23:12 | - | trackbacks(0) | Movie | このエントリーを含むはてなブックマーク|