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「大いなる沈黙へ」

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3時間近くも淡々と修道院の生活を映し出す異色のドキュメンタリー映画「大いなる沈黙へ」を見て来ました。ドキュメンタリーって本来こういうものを指すんじゃないかな、と思うような作品でした。全編音楽も付けず、ナレーションもなし、ただひたすら修道士の日々の生活をカメラが追っています。時折聖書の一節が挟み込まれるだけで、余計な解説も一切なしです。後で購入したプログラムを読まないと、詳細がわからないのです。
ここまで観客を突き放した作りながらも、美しい映像を堪能し、「修道院」という非日常を垣間見ると言う稀な体験に3時間どっぷりとつかる事が出来ました。あえて時系列に編集しない手法も、映像をより効果的に見せていたと思います。
上画像にあるようなとても絵画的なシーン(フェルメールを彷彿させました)の合間に、ザラついた質感の静物画のようなシーンを織り込んだりと、現代アートの映像作品を見ているようなセンスのいいカットが続きます。
編集の技に魅せられつつも、中世そのままの修道士の生活ぶりはとても新鮮に映り、見ているうちに心が浄化されるような気分に。
最初から最後まで見事に「沈黙」に徹しており、観客の集中力も求められます。わたしが行った回のお客さんは皆さんマナーが良く、咳などの雑音もほとんど気になりませんでした。この緊張感はマーラー9番最終楽章に匹敵するほど。わたしを含め、観客の皆さんは「静謐さ」を求めにこのホールに集まったんだな、としみじみ思いました。おすすめの1本です。

* 都内は現在、神保町の岩波ホール一館だけでの上映です。平日15時の回を見るのに、14:20頃到着(前売り券購入済み)、10階がホール入口ですがその時点で8階付近まで列が伸びていました。このポジションならまだ好きな席が選べる状態です。週末はさらに混雑必至なので、早めにホールに到着する事をおすすめします。

2014.07.18 Friday 22:34 | - | trackbacks(0) | Movie | このエントリーを含むはてなブックマーク|