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「舟越保武 彫刻展 - まなざしの向こうに」

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遠藤周作の「沈黙」を長く愛読しているわたしにとって、長崎26聖人の記念像を制作した舟越保武の名はいつも気になっていた存在でした。練馬区立美術館でこのデッサンとFRPの一部が見られる彫刻展が開催されると聞き、久々に中村橋まで足を運びました。ここの美術館はなんとなく彫刻展と相性がいい気がするのがなぜだろう。
お目当ての「長崎26殉教者記念像」はFRP4体が展示してありました。近くにデッサンもあり、こちらは殉教者たちのまなざしをより鮮明に見ることができます。まだあどけない少年の表情、信仰の強さを力強い視線に込めたポルトガル人宣教師、小説「沈黙」を読んだ方ならきっと心が揺さぶられる事でしょう。
今回初めて見た「ダミアン神父」の圧倒的な存在感にも打ちのめされました。26聖人に続いてのこのインパクトは凄すぎました。ダミアン神父のことは恥ずかしながら今回初めて知ったのですが、その生涯を一体の彫刻が余すところなく表現していたと思います。いわゆる「美しい」彫刻ではないのですが、神父の生き様と相まって、病気の症状を表現した顔や手を含めた全身像には神々しささえ感じました。
晩年、脳梗塞で倒れた後も制作活動を続けます。左手だけでデッサンをし、作られた彫刻の数々は凄みすら感じました。しかしそれは「生への執念」というよりは、何か宗教的な心の安らぎや安寧さから来ているものかもしれません。
こういう展示を見るといつも「宗教って何だろう」と思います。そしてまた「沈黙」を手に取ってしまうのでした。
2015.07.28 Tuesday 22:32 | - | trackbacks(0) | Art | このエントリーを含むはてなブックマーク|