<< November 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT TRACKBACK
SEARCH
free counters
<< ランチ@神戸北野ホテル | main | 北京みやげ >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

2017.06.04 Sunday  | - | - | - | このエントリーを含むはてなブックマーク|

「コロー 光と追憶の変奏曲」

国立西洋美術館で開催中の「コロー 光と追憶の変奏曲」を見て来ました。公開2週目の平日午後、拍子抜けするくらいすいていて、快適な鑑賞となりました。目玉作品「真珠の女」の前も3、4人がちらほらいる程度。ちょっとさみしい気もしましたが、来月になればどっと混みそうな予感。わたしにとってコローという名前は知ってても、作品となると「ぼんやりと森を描いた絵」というイメージしか沸かない作家で、事実先月行ったルーブル美術館でも「そういえばあったよね」程度の印象でした。ルーブルってインパクトのある絵が多すぎるので、コローの作品って埋もれてる感じだったんですよね。なので今回まとめて見ると、意外に好きな絵かも♪と思うものがたくさんあって、新鮮な印象を受けました。以下簡単に感想を。

1章 初期の作品とイタリア
「ファルネーゼ庭園から見たフォロ・ロマーノ(夕べ)」
「ヴィル・ダヴレー、牛飼い女のいる森の入り口」
初期の作品からして光と影の色彩には目を見張るものが。多分20代の頃の作品。イタリアの絵はなんだか懐かしい感じも。

2章 フランス各地の田園風景とアトリエでの制作
「ヴィル・ダヴレー」のシリーズはドランを彷彿させるなー、と思ってたら、この展覧会、ドランがけっこうキーワードでビックリでした。特に「ヴィル・ダヴレーのカバスュ邸」は構図が「La Route」そっくり。「ヴィル・ダヴレーのあずまや」はとっても個人的な作品でかわいらしい。

3章 フレーミングと空間、パノラマ風景と遠近法的風景
この部屋はコローだけでなく、彼に影響を受けたとされる画家の絵も並べて展示。これがフルコースの間に食べるお口直しのソルベのようにいいスパイスとなりました。さっきからしつこく書いてるドランはここで発見。
derain「南仏の風景」です。これはオランジュリー美術館で「La Route」と並んでいた作品で、わたしがドラン好きになったきっかけの一枚。まさかここで再会できるとは!と感動。たしかにドランのこの作品も光と影を巧みに描き、遠近法を取り入れた完璧な風景画。コローとの違いは彼の風景画は妙に土臭さがあるということ。それが好きなんですけどね。「アミアン」も良かった。後ろに描いてある大聖堂はパリのそれとは違うけど、なんだかなつかしい。道と木々を描いた風景画もいいけど、街の風景もいいですね。この章、コローについて全然触れてません!すみません!


4章 樹木のカーテン、舞台の幕
「傾いた木」のコーナーは純粋に「へー」と感心。わたしも昔少しだけ油絵をやってたのだけど、画面を分断するように木とか枝を描いちゃうと視線が上下左右に分かれて統一感がなくなる、と叱られてました。そんなことをぼんやり思い出しましたが、これだけ傾いた木がたくさん描かれている作品で一つも不自然な感じはなかったです。解説で読んだように「舞台装置」としてとらえれば納得。「マリセルの柳」は静かな雰囲気で奥行き感のある素敵な絵。でもやっぱりシスレー、ルノワール、ドランと並ぶと、コローはあまりにも静謐で弱い印象になってしまうのが正直な感想。

5章 ミューズとニンフたち、そして音楽
c1「真珠の女」は全体的に色調がベージュで押さえられていてとても落ち着いた印象。タイトルになっている真珠は額にシンプルに1個。表情もいいですね。コローの描く女性はとっても現実的で嘘っぽさがない。現代の女性のようなモデルもたくさん見受けられました。
<訂正>これ、真珠じゃないんですね。以下ルーブル美術館公式サイトより。
この絵は、《モナ・リザ》を画家独自の世界に移し換えたものである。かつては、若い娘の額に浮き出て見える小さな葉が真珠だと思われていた。モデルのベルト・ゴルトシュミットは、コローがイタリア旅行から持ち帰ったドレスを身に纏っている。
わたしの目には真珠に見えるんだけどなぁ。

c2「青い服の婦人」二の腕の質感がチャーミング。STORY風に言うと「もてぷよ」ってヤツね、きっと。それはともかく青いドレスのタフタといい、髪の黒いエナメル調のアクセサリーの光沢、扇にちょこっと入った赤い色などすべてが見事に計算されつくしている印象。人物画ではこれが一番お気に入り。


6章 思い出(スヴニール)と変奏
c3「モルトフォンテーヌの想い出」(画像)はさすがにわたしも知ってた一枚。もわっとした美しい絵。これより好きだったのが「幸福の島」でした。文字通り幸せな絵。空もキレイで、コローのもわっとしたベージュがかった絵のイメージとはちょっと違った印象。

c4最後の一枚はこれ。「ナポリの浜の想い出」、これは見てるだけでじんわりする作品。「こういう場所、知ってる!」とさえ思いました。ハワイのカイルアビーチでこんな感じのビーチへ続く木々が生い茂った小道を歩いたことがフラッシュバックされました。ナポリとハワイ、時代も場所も全然違うけど、楽しくて美しい想い出はいつの世も不変。コローは旅の想い出をスケッチを見ながら再構築して作品を描き残したらしいけど、わたしも絵の才能があればそういう余生を送りたいものです。

お世話になっているTakさんが今回のコロー展のコミッショナーである高橋明也氏から大変興味深いお話を聞いてらっしゃいます。これから展覧会に行かれる方はぜひご一読を!

高橋明也氏(「コロー 光と追憶の変奏曲」展監修者)に伺う展覧会の見所

2008.06.23 Monday 23:26 | - | trackbacks(1) | Art | このエントリーを含むはてなブックマーク|

スポンサーサイト

2017.06.04 Sunday 23:26 | - | - | - | このエントリーを含むはてなブックマーク|
「コロー展」
国立西洋美術館で明日(6月14日)より開催される 「コロー 光と追憶の変奏曲」展の内覧会に行って来ました。 美術に興味がある方なら知らない人はいないジャン=バティスト・カミーユ・コローですが、その知名度の高さと相反しコローを中心に据えた展覧会が日本
| 弐代目・青い日記帳  | 2008/06/24 4:43 PM |