《オーケストラ》
3月に本拠地で聴いたムーティ指揮シカゴ交響楽団。これは本拠地で聴くということの意味を痛感した演奏でした。シカゴ・シンフォニーセンターは天井も高く、決して計算された音響環境ではないのですが、ここで聴いた演奏こそがCSOである、と実感できました。来日公演が環境が似ている東京文化会館なのも納得です。
同じく3月、今が旬のドゥダメル指揮ロサンジゼルス・フィルハーモニックのマーラー6番も楽しかった。
8月のザルツブルク音楽祭。ここではなんと言ってもムーティ指揮ウィーンフィルの美しいブラームス交響曲2番と、ムターの超高速チャイコンが色んな意味で忘れられない思い出に。
9月はN響主席指揮者に就任したパーヴォ・ヤルヴィのマーラー2番が新しいN響のスタイルを見せてくれました。
《室内楽》
2年ぶりに聴いたアントニオ・メネセスさんとマリア・ジョアン・ピリスさんのデュオリサイタル。いつ聴いても安心してゆったりした気持ちになる大好きなお二人の演奏を、この秋は2回も聴く事が出来ました。
《声楽》
4月のヴィットリオ・グリゴーロと6月のヨナス・カウフマンのリサイタル。カウフマンは日程の都合で大阪まで遠征しましたが、「冬の旅」良かったです。これを逃したら生ヨナスは一生聴けないかも…と思い詰めての遠征でしたが、その数ヶ月後あっさりと全幕版のオペラを見る機会に恵まれたのはご愛嬌。
《オペラ》
この項目はどこから書いていいのかわからないほど恵まれた年でした。
3月NY遠征で見た「ドン・ジョヴァンニ」。これはご贔屓二人(マッテイ+ピサローニ)が主従コンビという夢のキャスティングの実現でした。これがもう一回見られるならわたしはまたどこへでも飛んで行くことでしょう。
同じ週に見た「湖上の美人」も歌手それぞれが素晴らしく、現在考えられる最高のキャスティングで聴けたことは本当に幸運でした。
8月のザルツブルク音楽祭は今年のハイライト。毎日こんなに楽しくていいのか!?と思う日々でした。ここで見た「フィガロの結婚」は素敵な演出もさることながら、エッティンガーの指揮と解釈に唸りました。ピサローニさんの伯爵役のハマりっぷりと彼の愛犬トリスタンの出演が見られたことも遠征冥利につきました。
不思議な演出はともかくとして、途中演奏される「レオノーレ3番」のキレっぷりが印象に残った「フィデリオ」、人生初のSuche Karteをした「イル・トロヴァトーレ」、ザルツで見たオペラはどれも思い出深いものとなりました。
来年はCSO、ケルビーニ管、そしてウィーン国立歌劇との3回の来日を控えるムーティ様、ベルリンフィル、マリインスキー歌劇場の「エフゲニー・オネーギン」を楽しみにしています。遠征もどこかで考えたいのですが…。そう言えば昨年の記事で「来年は聖地訪問が目標」と書いておいたら、なんとシカゴとザルツブルク行きが叶ってしまったのでした。来年も素晴らしい公演にめぐり逢えますように。
画像は今年もわたしと一緒にあちこち飛び回った愛用オペラグラスと、それに付けたザルツブルクで買ったストラップ。これが昨日の東京ドームのライブでも大変役立ちました…
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